ティータイムをお洒落に!ほっこりかわいい香川県の和三盆

ティータイムをお洒落に!ほっこりかわいい香川県の和三盆

人気のカフェもいいけれど、今日はお家でゆっくりティータイムを楽しみたい。そんな時、かわいいお菓子があれば、幸せな気分で過ごせますよね。今回は、お茶菓子はもちろん、シュガーとしても使える、ほっこりかわいい香川県の伝統文化、和三盆をご紹介します。

和三盆って?

出典:手づくり和三盆糖のお話 | 足立音衛門 和三盆は、繊細な味わいの高級砂糖で、讃岐の特産品のひとつ。江戸時代中期に、サトウキビの栽培が奨励されると、高松藩が栽培にのりだし、後に徳島藩でも栽培されるようになったと言われています。 こうして讃岐の特産品となったこの砂糖は、小麦や塩などとともに「讃岐三白」と呼ばれています。和三盆糖は、その讃岐産のサトウキビを用いて砂糖を加工して作られます。 出典:キナリノモール › ストア一覧 › 日和制作所 › 日和制作所|讃岐和三盆糖 white・阿波和三盆糖 natural・瀬戸内三盆 和三盆糖の製法は実に丹念で、竹糖というサトウキビを精製して結晶化し、そうしてできた白下糖を「研ぐ」ことで粒を細かくしていきます。この時、白下糖を盆の上で三度ほど研ぐことから、「和三盆」と名付けられたと言われています。 和三盆糖が高級砂糖なのは、量産ができないからで、丁寧な製法はさることながら、材料の白下糖から4分の1の量の和三盆しか作れないのだそうです。 この貴重な和三盆糖を、淡く色づけしたりして、型に押し固めて作ったものを、一般的に「和三盆」と呼びます。 和三盆は、様々なデザインをかたどったものの他に、小さな球状のキャンディのような形も。干菓子や落雁と混同してしまいがちですが、まず干菓子というジャンルの中に、和三盆や落雁があります。 そして、落雁は、米粉に砂糖や水あめを混ぜて型に押した干菓子です。その砂糖に和三盆糖が用いられることもありますが、必ずしもそうではありません。 出典:物語を届けるしごと 一方、和三盆は、基本的に、和三盆糖のみを型に押し固めたものです。最近は、和三盆として売られている中にも、和三盆に似せた加工糖を用いたものがありますが、より安く生産できるので、デザインや色づけに工夫を凝らしたものが、手頃な値段で手に入ります。 気軽にティータイムに取り入れたいのであれば、最初はこういった商品から試してみるのもおすすめです。

和三盆の楽しみ方

和三盆の楽しみ方 和三盆といえば、日本茶、特に抹茶のお供というイメージが強いですが、紅茶にも合います。また、意外とコーヒーにもよく合います。やや粉の風味を感じるほのかな甘さで、プレーンなダージリンティーにも、濃く煮出したロイヤルミルクティーにも合いそうです。コーヒーなら、酸味の少ない深煎りのものと相性がよいでしょう。自分の好みの相性を見つけるのも楽しいですね。口に含むと、すっと溶け始め、上品な甘さがほろりと広がっていきます。 また、粉状の和三盆糖はもちろん、固形の和三盆も、シュガーの代わりとして、紅茶やコーヒーに入れて楽しめるでしょう。温かい飲み物に入れると、しゅわしゅわとほどけるように溶けていきます。そして、独特の風味とやさしい甘さで、紅茶やコーヒーの味わいを引き立てつつ、まろやかな口当たりにしてくれます。 なにより、その見た目がかわいいですよね。ソーサーに添えられていたら、入れるのがもったいなくて、しばらく眺めてしまいそうです。和三盆は、伝統的なデザインのものだけでなく、最近は、親しみやすいおしゃれなデザインもたくさん出ています。 伝統的な菓子木型を作る職人の数は、全国で数名しかいないと言われていますが、その中でも、香川県の伝統工芸士である市原吉博氏は、現代の名工として表彰され、黄綬勲章を受章しています。市原氏は、伝統を守りつつも、新しい型の創作も行っており、家紋や、企業のロゴマークをかたどった木型も制作しているとのことです。過去には、ニューヨークのアート展に木型を出展したり、(和三盆の型ではありませんが)ルイ・ヴィトンの記念饅頭木型を作りました。 高松市にある工房 市原では、和三盆づくりの体験教室も行っているとのことですので、興味のある方はぜひ行ってみてください。こちらの工房以外でも、和三盆づくり体験をしている工房はいくつかありますので、チェックしてみてくださいね。 ちなみに、筆者は香川県の金毘羅山にあるお店で、和三盆づくりを体験しました。赤や黄、緑に色づけられた和三盆糖は、小麦粉のように細かく、パステルカラーでとてもかわいい! 和三盆糖を好きな型に入れで、ぎゅうぎゅうに押し固めたら、思い切ってコトン!と型から落とします。 和三盆糖を作るのは、伝統の技がなければ無理ですが、型に押し固める作業なら簡単で、初めてでも、お子さんでも、すぐに作ることができます。通販で和三盆糖や木型を購入することもできますので、お家でも簡単に作れますよ。自分で作った和三盆は、可愛さもひとしおです。

遊び心のあるデザイン ヌーベル和三盆の「ハウス」

それでは、ティータイムにおすすめの、様々な和三盆を紹介していきます。 ルーベル和三盆は、香川県の丸亀町商店街の「おみやげプロジェクト」により誕生しました。気鋭のクリエイターによる遊び心あふれるデザインは、和三盆に新しい印象を与えてくれます。木型は、先述の市原吉博氏の作です。 「ハウス」は、家の形をしたいくつもの和三盆が、パズルのように組まれています。その中にひとつだけ、まっ黒な和三盆が。これは竹炭を練りこんでいるそうで、おそらく業界初だとのことです。 出典:ヌーベル和三盆 (上記3点) その他にも、オセロのような「ゲーム」や、コロッとかわいいドクロの形をした「ガイコツ」などがあり、お客さんに見せたら驚きの声があがりそうな斬新さです。竹炭の黒い和三盆が、いい仕事をしていますね。 ちょっとお行儀は悪いかもしれませんが、気の置けない友人と、この和三盆でゲームごっこをするのも楽しそうです。

期間限定デザインが楽しい ばいこう堂の「季節のお干菓子」

老舗ながら、買い物がしやすいお店と言えば、ばいこう堂です。取り扱い店が多く、比較的お手頃な値段で、幅広いデザインの和三盆を取り揃えています。 ばいこう堂で買う楽しみといえば、季節ごとに販売される「季節のお干菓子」。彩り豊かな和三盆の詰め合わせです。 季節によって変わるデザインには、例えば春なら、ランドセルやピアノ、ノートにえんぴつ、上靴や跳び箱まで。一箱の中に季節の物語を感じられる、素敵な逸品です。その他にも、かぐや姫や浦島太郎などの「昔話シリーズ」や、ゴルフ場のあれこれが詰め込まれた「GOLF」など、幅広い年齢層に喜ばれそうなデザインがあって面白いですね。 期間限定ですが、ポケモンのヤドンの和三盆も発売されました。香川県でしか買えないので、非常にレアです。なぜヤドンなのかというと…「うどん」とかけているようです。 色とりどりのヤドンと、四角を固めたモンスターボールが、なんともシュールでかわいいですね。うどんや栗林公園、小豆島の風車やオリーブなど、香川県のPRもしっかりできています。 一方で、老舗ならではの伝統的なデザインの和三盆や、「和三宝」と名付けた和三盆糖も定番。今日は和の気分…という時には、あえて伝統のデザインを選んで抹茶などに添えると、優雅な気分にひたれそうですね。 オンラインショップでも購入できるので、さっそくチェックしてみてはいかがでしょうか。

HIYORIのフレーバー和三盆でいつもと違う楽しみ方を

瀬戸内の穏やかな景色を思わせる、素朴なデザインのHIYORIの和三盆。 ここの商品にはなんと、お洒落なフレーバー付きのものがあります。 まず、紅茶のお供におすすめなのが、「フルーツさんぼん 瀬戸内シトラス」。カラフルなラムネのような見た目で、瀬戸内レモン、すだち、みかんジンジャーの3つのフレーバーがセットストレートの紅茶と一緒に、一粒ずつフレーバーの違いを楽しみながら味わうのも楽しいですね。 そして、コーヒータイムにも。コーヒーのお供には、ずばり「コーヒーさんぼん」を。こちらも3つのフレーバーがあり、「モカ」、「キャラメル」、「ホワイトモカ」、全てのフレーバーが入った「mix」があります。 「モカ」を口に含んで、ブラックコーヒーを飲むと、モカ風味のコーヒーに!というように、いつもと違ったコーヒーの楽しみ方ができますね。コーヒーにはうるさいぞ、という方は、どの豆とフレーバーが合うのか探していくのも楽しそうです。 このように、フレーバー和三盆がお供にあれば、紅茶やコーヒーを一口飲むごとに、違うフレーバーが楽しめます。お客さんと一緒に色々試せば、その方の好みも分かって、会話が弾みそうですね。 その他にも、瀬戸内のゆったりした雰囲気が感じられる「せとうち日和」は、お土産におすすめです。こちらも、瀬戸内ならではのフレーバーが一部に付いており、抹茶オリーブ、瀬戸内レモンなどの風味が楽しめます。さらに、これと同じ仕様の「わさんぼん日和」は、季節によって中身が変わります。 出典:日和製作所(上記画像) また、初めて購入する際には、「詰め合わせギフト」、または「バラ売り」で購入するのもおすすめです。「バラ売り」は、希望の和三盆を一覧から選べ、ちょっとずつ試すことができます。 このように、新しい和三盆を生み出しているHIYORIですが、すべての商品は、手作業で作られた和三盆糖と、手彫りの木型によって作られています。

お気に入りの和三盆をみつけて、お洒落なティータイムを

いかがでしたでしょうか。ご紹介した中に、お好みの和三盆を見つけていただければうれしいです。どれも通販で取り扱いがあるので、気になったものはすぐにチェックしてみてくださいね。 和三盆は、伝統ある和菓子ですが、その伝統を守りながらも、新しい試みで様々な和三盆が生み出されており、シンプルながら色々な可能性を秘めています。 見てときめき、食べるとやさしい味わい、時に遊び心ある楽しみ方もできる。そんな、ほっこりかわいい和三盆を、ぜひ試してみてください。 きっとカフェにも負けないお洒落な時間が過ごせますよ。
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